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「旧飯田医院の内部」
 8月19日に行われた清掃作業時に見学した大正時代に建設された洋館「旧飯田医院」の内部を紹介します。
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 この医院の建物の広さは約208平方メートルで、県内でも数少ないスティック・スタイルの洋館建築です。
 正面の玄関から入ると長い廊下が延びていて、右側には受付窓、診察室、院長室があり左側には待合室などが配置されているようです。
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 玄関直ぐ右にある受付窓口ですが、その左側のこの部屋は待合室のようです。
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 廊下の一番奥の左には2階への階段が設置してあり、右側には主家への渡り廊下が伸びています。
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 廊下の隅には、使用されなくなったベットや古いミシンなどが放置してありました。
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 2階に上がるとビックリです。左側には、8畳の立派な座敷が2間配置されています。
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 一方、廊下を挟んだ向かい側(左側)の部屋には、専門書などの図書類がびっしり積まれていました。
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 その中には、明治時代初版で大正時代に3版発行された数10冊からなる日本百科大事典もひっそりと積まれていました。
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 ところでこの医院の庭に積まれているこのスレートは、建物正面の壁に張られているものです。見た目は、板でできていると思われますが、たたいてみると天然石です。
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 専門家の話によると、天然石スレートで屋根材だそうです。積まれているものは元々医院の屋根に乗っていたものだそうです。
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 この天然スレートは。宮城県で産出する屋根用の洋風材料だそうです。これを屋根に張るのは産地の近辺で見られるとのこと。しかし何故このように壁に張ったのか大変珍しいのだそうです。
 4月に旅行したドイツでも色は異なりますがこのような屋根を良く見かけました。またこのスレートを壁などに用いるのも散見されるそうです。
 東京大学名誉教授で工学博士 藤森 照信先生によると 「この大正5年の飯田医院は、和洋折衷でもなく、擬洋風のような奇妙な造形もないが、明らかに擬洋風の流れを汲む洋風と判断される。具体的には、正面車寄せのあまりの大きさ、そして車寄せ屋根周りの出所不明の造形に見られる。更に二階屋根の左右の切妻(きりづま)と車寄せの三角破風の三つを正面に向けて突き出す例は、本格的洋風建築には見られない。明治の擬洋風の流れを汲む大正の洋風建築、と言っていい。
 外観の仕上げは、木の柱や梁を表に出して協調するスティック・スタイルを見せてくれる。アメリカの木造建築で発達し、大正期に日本に入って流行している。
 普通、スティック・スタイルは、下見板を張るが、ここでは正面にスレートを張っている。スレートは、当時、宮城県でのみ産出する屋根用の洋風材料であった。これを屋根に張る例は、日本では産地の近辺にしかない。なぜ、このような珍しい張り方をしたのか。ヨーロッパには壁に張る例がドイツなどに散見され、もしかしたら、何かヨーロッパの情報が入っていたのかもしれない」 「九州には珍しい貴重な大正建築として高く評価できる」とのことです。
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